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生きる力を育てる [11] 人の成長には時間がかかる

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子ども達に必要なこと。それは「生きる力」

前回、子どもが育つために必要なこととして「①人の成長には長い時間がかかる②体験がとても重要③子どもの特性に合わせた環境が必要」と書かせていただきました。今回は「①人の成長には長い時間がかかる」、こちらのお話しを。
 子どもとアートに関わるようになって早35年。卒業生の多くはもう大学生や、社会人です。兄弟姉妹で通ってくださっている子には「生まれる前から知っている」なんて子も。たくさんの子ども達に長い年月寄り添わせていただいた中で気づいたことが「この子はこういう子だから」と言う見かたのなんと当てにならないことか!と言うことに尽きます。とんでもなくやんちゃだった子が、中学ごろから急に大人びたり、人前で自分の名前さえも言えなかった子が高学年になるころには学級委員に立候補していたり、驚くような成長をみせてくれる子どもたちが大勢いるからなのです。大体、変化が現れるのが小学4年生頃、15歳そして20歳すぎ。青虫が蛹になり蝶になるように、実に見事に成長していくのです。

声かけと見守りが子どもを育てる

人が「生きる力」を備えた大人になるために①長い時間の中で、その子らしさを見つける②「体験」を積み、そしてそれを見守る③「環境」で育てられる。この3つ、実は昔ながらの地域の姿なのではないかとも気づきます。近所の人に見守られ、声をかけられ、地域活動やお祭りで体験を積み、親でもない学校の先生でもない地域の人々に育てられる。日本の少し前の暮らしに学ぶこともありそうですね。地域で新しい教育に取り組み子どもを皆で育てる。そんなことが広がるときっと今、生きづらさを感じている子どもたちが本来の力を発揮していけるのではと希望が持てます。さまざまなバランスをとりながら「子どもも住みやすいまち!」目指していきたいですね。

人の成長 人類の成長

 「人が成長するために時間がかかる」というテーマで考えていて、地球の上で何千年も繰り返されてきた人類の歩みを思いました。地球上で、人類はいつになったら平和な世の中を作ることができるのでしょうか?これは本当に自分のこととして、子どもたちに美しい地球を残すために成長をしなくてはと感じています。

【ながわ けいこ】
2020年よりアートを軸とした新しい学びの場「ソダテルLABO」を宮崎喜一、田中聖子と共に運営。アートスクール「アトリエ・フラワーチャイルド」代表。現在生徒数250名。また2023年8月に一般社団法人「ソダテル・メソッド」を設立。講師養成講座をスタートの予定。地域の子育て充実を目指し活動しています。
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