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長久手市文化の家公演 特別インタビュー|工藤聡 

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「ダンサーっていうより、 表現者かな」  

子どもの頃から無性に「外へ出たい」と言う気持ちが強かった。時刻表を片手に机上旅行をひとりで楽しんでいたそうだ。18歳、まず東京へ。演劇やダンスを学んでいたとき、世界的に有名なスウェーデン在住の振付家マッツ・エクの「ジゼル」を観て衝撃を受ける。「ダンスって、ここまで感動させられるのか」。矢も盾もたまらず、とにかくスウェーデンに行きオーディションを受けるが撃沈。「根本的に何かが違う」そう感じた彼は、24歳にしてとにかくニューヨークへ渡る。

「思いつめたものがあったんでしょうね」。英語もダンスも何もかもはじめてのことばかり。がむしゃらに頑張っていたら、リハビリを入れて3年を要する大ケガに見舞われる。その間、教える事や振付、映画製作技術を学びつつ諦めない彼は、そんな時でもスウェーデンへオーディションを受けに行き落ちまくったらしい。いつしかそれは、自分自身の試金石となっていった。28才、お父上を見送るため日本へ。そして、いよいよヨーロッパへ。

イスラエルの振付家オハッド・ナハリンや、ベルギーの振付家シディ・ラルビ・シェルカウィ(Sidi Larbi Cherkaoui)のプロジェクトに参加するなど輝かしい活躍が光る。その後、王立スウェーデンバレエ団のリハーサルディレクターに就任、とうとう憧れ続けたマッツ・エクのアシスタントとしての仕事をするチャンスをつかむ。与えられた時間、空間、その瞬間すべて「1%たりとも逃さない」と、毎日が緊張と喜びで満ちあふれた。人生の軸となったマッツ・エクの『君は、何を伝えたい?』という言葉と共に、表現者としての道を歩く。

「表現する側の責任ってあると思う。なんていうかね、みどりをみどりとして伝える責任」。
若かかりし頃マッツ・エクに心をつかまれた彼は今、心をつかむ側にいる。肉体を使った表現。
きっと、その場その時その瞬間、観ている人それぞれにつかまれ方も違うんだろう。「コンテンポラリーダンスってなんだろう?という方にもぜひ観て欲しい」と微笑む。
平成30年12月14日(金)長久手市文化の家の舞台に立つ。

工藤聡さん公演情報

「Credo & Necessitude工藤聡振付作品」
日時: 12月14日(金)
開場19時 開演19時30分
終演20時30分
会場: 長久手市文化の家 風のホール
出演者: 工藤聡、Claire Camous(クレア・カムース)、村田勇人、豊永洵子(文化の家創造スタッフ)

チケット発売日 フレンズ会員 10月6日(土) 一般 10月13日(土)
チケット料金 フレンズ会員 2000円、 一般 2500円、学生 1500円
取扱い 長久手市文化の家 0561-61-2888(チケット専用)
電話予約は発売日の翌日から
Nピア(アピタ長久手店1階)0561-63-9200(窓口販売のみ)
チケットぴあ 052-02-9999 
*フレンズ販売はありません
問合せ 長久手市文化の家 0561-61-3411
主催 長久手市 
協力 穂の国とよはし芸術劇場PLAT
VÄSTMANLANDS-MUSIKEN
助成 KONSTNÄRSNÄMNDEN – The Swedish Arts Grants Committee

『君は、何を伝えたい?』

1967年名古屋市中村区に生まれる。18歳で上京、ジャズダンスを宮崎渥巳、バレエを東京バレエ団の溝下司郎、モダンダンスを小池幸子に師事。
1991年、ニューヨーク留学。
’98年渡欧。2002年にCompany KUDOを設立。
’03年ストックホルムのソロ振付コンペティションで第二位と観客賞を受賞、ポーランドの振付コンペティションでは第二位とディアギレフ賞受賞。