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天王祭りをちょっと深ぼり

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ざっくばらんにとりあげる雑人的長久手の郷土史

天王祭り

 旧暦の6月16日に天王社(津島社)で行われるお祭りのこと。天王祭りとも、十六日祭りとも、単にお天王サンともいわれた。天王とは牛頭天王のことで、京都の祇園八坂神社の祇園御霊会(*)を起源とするらしい。夏の疫病や水害は、恨みをもって亡くなった人々の祟りだとされた。そのため、その人々をお祭りし鎮めるために華麗な山車や太鼓などの強烈な囃子の行列で慰霊をしたという。地方でも祭られるようになって、京都より東は天王といえば津島神社をさすようになったといわれる。疫病だけではなく、農村では田畑の作物につく病害虫に悩まされる季節でもあったため、「悪疫や病害虫が発生しないように」と願う農民たちによって天王祭りは全国に広がったようだ。

長久手町史によると、
天王祭りもいろいろ。

 「長湫では景行天皇社に津島神社が合祀されているのでここに詣った。神前には杭に縄を張り、この縄に鍵状の木枝が吊るしてある。小学校6年までの子どもたちは、各自家でろうそくを灯した提灯を持って出かけ、提灯をこの鍵に掛けてお参りした。これをすると夏病みしないという。(中略)昭和10年ごろまでは、献馬(オマントウ)もあった。むかしは14あった各シマから1頭ずつ馬を出した。(中略)豊作祈願、雨乞い祈願の意味があったという」
 「岩作では、下島公会堂前に、昔からお天王さまが祀られている」から始まる岩作でも、提灯を下げて参拝したとあるが、戦後いつしか止んでしまったそうだ。「岩作で天王祭りがないのは、安昌寺の観音堂に祀られている岩作観音の『九万九千日』があるからだといわれる。しかし、以前は岩作の各島に天王の祠が祀られていた。(中略)祭りの当日は、祠の前に竹と藁で社殿をつくり、たくさんのろうそくを点して、たいへんきれいだったとのことである」観音祭りは、今年も8月10日(土)に安昌寺にて開催予定。「岩作あんどんの会」の皆様が、今年も参道にやさしいあんどんの光を灯す(雑人夏6番にご紹介)。
 大草・北熊では、天王社(現在は氏神境内に祀られている)で提灯を点し、打ち囃しを奉納した。大草では「ウンカ送り(虫送り)」も行われたそうだ。
 そして、前熊のお天王祭り。今年は7月14日(日)に行われる。町史によると、「三河の花火師を頼み、前熊寺の門前で花火を打ち上げた。ある年、打ち上げた黒玉が、民家の草屋根に飛火し、失火したため、それ以来打ち上げ花火は中止になった」とある。花火はなくても、この前熊のお天王祭りはぜひ一度訪れて欲しい。地元の男衆が声かけあって山車を曳き、子どもたちも一緒に打ち囃子を打ち鳴らす。無病息災を祈れば、夏を元気にすごせること間違いなし。夏の夜空を彩る赤い提灯が、ゆらゆらと揺れるさまをぜひご覧あれ。

(*)「御霊会(ごりょうえ)とは、思いがけない死を迎えた者の御霊(ごりょう)による祟りを防ぐための、鎮魂のための儀礼であり、御霊祭とも呼ばれている。(中略)また、牛頭天王を祀る八坂神社(感神院)の祇園御霊会(祇園会)が、祇園祭として知られる。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より』

天王祭りにうどんがつきものだった?


 「6月16日にはうどんを食べる」ことになっていたらしい。「『うどん一筋でも食べんと、ウジになる』といって、天王祭りに、うどんはつきものであった」とあるので、今年はわすれず、うどんを食べてみよう(旧暦の6月なので、7月16日に)。

郷土史資料室のお知らせ

古戦場公園 長久手市郷土資料室 閉館のご案内

令和元年6月1日から閉館。以下は、6月1日以降も利用可能。
〇和弓場
〇長久手町史や特別展図録など書籍の販売およびパンフレットの配布
〇1階トイレ
〇史跡巡り自転車の貸し出し(受付時間:午前9時から午後4時)
詳しい情報は下記まで。
市生涯学習課
TEL 0561-56-0627